銭
この作品の主人公は交通事故により植物状態となり魂が体から抜けてさまよっています。
さまよう内にさまざまな死霊と出会いいろいろな業界の内情を知ります。
紹介されるのは以下の業界です。
・アニメ制作
・コンビニ
・同人誌
・飲食店
・ブリーダー
・声優
・骨董品
・アダルトビデオ
・葬式
・ホストクラブ
アニメ制作や声優などは厳しい業界というのがよくわかります。
もうすこし現場の人々にお金が回ると良いのですが。
それに対して同人誌業界は当たれば大儲けのようです。
確かに一般誌(主にエロ雑誌)で名前を売って同人誌でネームバリューを使って儲けるのは効率が良さそうです。
コミックスが数100万部売れるマンガ家になるより同人誌を数千部売れる作家になるほうが簡単そうです。
同人誌は印刷代以外が全て利益になるため利益率が非常に高いらしい。
面白かったのが飲食店のところです。
「おりこうさん」は石橋を叩いて渡るので冒険をしない。
バカというと聞こえが悪いが「おりこうさん」でない人はあまり考えないで勢いで店や会社を作る。
99%は潰れるが極稀に成功者が出る。
成功すれば雇用が生まれるし、潰れた場合でも物件の回転・改装等によりいろいろな会社にお金が回る。
会社や店を立ち上げようというバカは成功しても失敗しても世の中の役に立つ。
結論はバカが世の中を廻している。
もっというとバカが多いほど世の中に活気が出る。
面白い考え方だと思いますし結構真理をついているかもしれません。
<すぐ潰れる店をなぜ作るのか>
(作者:鈴木みそ、ジャンル:不明、完結)