鉄腕ガール
この作品は戦後の復興期に咲いた徒花 女子プロ野球、そこで狂い咲いた女 加納トメの生涯を描いたものです。
加納トメは進駐軍相手のバーの女給で生計を立てていました。
あるときトメたちは破格の日給に釣られ、興行屋の立ち上げた女子プロ野球チームに参加することになります。
まったく練習を行わないまま望んだ最初の試合で当然のように惨敗します。
トメは自分を完璧に叩きのめした相手チームの主砲 黒沢に対し必ず雪辱を果たすことを誓います。
トメは野球をやる気マンマンですが女給仲間は誰も野球を続ける気がありません。
新しいチームメイトが集められたのですが、その中にトメを打ちのめした黒沢がいました。
チームメイトとなった黒沢からルールを教わりながらトメは野球にのめり込んでいきます。
新しいチームの最初の試合の相手は米海兵隊チームでした。
女のチームとの試合ということで舐めきっていた海兵隊チームですがトメの投球を見て本気になります。
トメは最初から全力投球を行い4人連続で三振を奪います。
4人目を打ち取ったところでツメが割れ投げられなくなります。
結果試合には負けましたがトメは「鉄腕麗人」として有名になります。
チームオーナーの奮闘により占領軍司令官マッカーサーとの対面を果たしたトメは日本中に知られる存在となりました。
チームはアメリカ女子選抜チームとの試合を行うことになります。
この試合では賭けが認められ多額のお金が動きます。
そんな中この試合を潰したい勢力によりトメが監禁され試合に出られなくなります・・・
この作品は最初のうちはそんなに面白くなかったのですが、読んでいるうちに引きこまれ最終巻まで一気に読破してしまいました。
後になるほど面白さが増していく感じです。
<最終巻表紙>
(作者:高橋ツトム、ジャンル:スポーツ、完結)